久々当たりの映画と出会いました。

1993年公開の「妹の恋人」Benny&Joon。

両親の事故死により心の傷を負ってしまったジューン。
その妹の面倒を見ているベニー。
原題はその兄妹の名前から取られています。

あまりに大変な状況にグループホームに預けることを勧められるベニー。

あるひょんなことからそこへ一緒に暮らすようになったサム。
彼もキートンやチャップリンの物まねが得意な優れた才能を持っているが、読み書きは苦手。

そんなジューンとサムがいつしか心惹かれ、二人で自立して生活しようと試みるが...


サムを演じるジョニー・デップの演技がまず素晴らしい。
素顔で演じる彼はキュートで、そして才能豊か。

兄のベニーを演じるエイダン・クインはエレメンタリーの警部さんのイメージしかなかったですが、アイルランド系のブルーの瞳のイケメン。
私は声フェチなので、彼の話し声もお気に入り。

ジューン役のメアリー・スチュアートの繊細な演技も光ります。


現実はもっと厳しいのかもしれませんが、この作品全体に感じる希望が私は好きです。
二人で暮らし始めたアパートでサムにアイロンで作るホットサンドを教わるジューン。
サムはその他にもテニスラケットで作るマッシュポテトなど、ユニークな料理が登場。


また主題歌の「I'm Gonna Be 500Mile」というザ・プロクレイマーズの曲も良いです。

こんなコロナ禍だからこそ感じるのかもしれませんが、先は長いけどまず第一歩を踏み出してみようよというメッセージはピッタリ来ます。

演じている役者さんがどなたも若く、キラキラ輝いています。
年老いてからの円熟した演技も良いですが、若さみなぎるキラキラ感は大人になって重い腰を上げることができなくなってしまった世代から見ると眩しいですね。

そしてそれがこれからの希望なのだと感じた作品でした。