先週放映された英国ミステリーの新作「ロンドン追う者たち、追われる者たち」。
2020年制作という最新作。

あまり期待をしないで見たのですが、さすが英国ミステリーの伝統を引き継ぐ新作。
かなり良かったです

まさに今のロンドンを舞台に繰り広げられる事件。
追う者、追われる者のそれぞれの心の闇を深く掘り下げ、単なる犯人捜しのミステリーに終わっていません。

原題のHUNTって邦訳の狩り以上の意味合いが込められていますよね。
それは狩猟民族の英国の文化を象徴する言葉でもあり、それぞれが闘い主張しあいながら関係を築き理解を深めてきた文化ですね。

片や農耕民族として融和を第一に主張は控えめにしてきた日本の文化とは異なります。


そんな文化の違いが如実に感じられるこのドラマ。


善悪をラインで分けることのできない、それぞれが抱える闇の奥深さ。
その中で許しや愛によって善を見出していこうとする人々の苦悩。

最後に追われる者のババが「愛していなくとも君だけが僕を見ていてくれていた」という言葉は現在の社会を象徴する言葉ですね。


さすが英国ミステリーは人の心の闇を描くことにかけてが群を抜いていると思います。

あえて結末をすべて描かない所に救いが...

もしAXNミステリーで再放送があればぜひチェックしてみてくださいね。
私のイチ押しです