この旅に行く前に見ておきたいDVDを昨日ようやく見ることができました。

「シンドラーのリスト」は昔々見た記憶はあるのですが、ほとんど忘れてしまい、今回シンドラーの工場見学の前に見ておかなくてはと思いながら、時間が過ぎ昨日になってしまいました



改めて見直してみて、長い映画でしたが、やはり映像の力を思い知らされた映画でした。

アウシュヴィッツへと続く列車のシーンはいくつもの映画に登場しますが、これがクラクフからの引き込み線でつながっていたこと、この映画を見て初めて知りました。


これから訪れようとしているクラクフがアウシュヴィッツとは別物ではなく、今人気のカジミエシュ地区が、隔離されたユダヤ人が住まわされていたゲットーで、そこからアウシュヴィッツに送られたこと。

最初は緩やかに進んでいくように見えたユダヤ人政策が突如狂信的なものに変わって行くところ。

ナチの党員たちも最初は普通の兵士であり、その人たちが洗脳されていく様子。


その中でオスカー・シンドラーがナチの党員として上層部に接しながら、最後は戦争で儲けたお金をユダ人の命を救うための資金として提供していく様子は決して聖人ではない人間シンドラーのギリギリの良心がリアルに描かれていると思います。


シンドラーが最後に「たったこれだけの人の命しか救えなかった」と嘆くシーンは涙なしでは見ることができませんが、その救われた命の重さを後日談として別に証言が残されているのも貴重な資料だと思います。


ヨーロッパでは歴史を語り継ぐ学習が盛んであちらこちらの施設で見かけますが、あまりそういうことに触れる機会のない日本の若者にもこの作品を見て何かを感じてもらえたら...なんて老婆心ながら思ってしまいました
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